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小規模企業共済とiDeCoはどっちが有利?

個人事業主や中小企業のオーナーが入れる年金の仕組みに、小規模企業共済があります。iDeCo と似た節税の仕組みがあり、非常に有利な制度と言えるでしょう。

それでは、小規模企業共済とiDeCo では、どちらが有利なのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

小規模企業共済とは

小規模企業共済というのは、中小企業の経営者や役員、個人事業主などの退職金制度です。常時使用する従業員の人数などの条件を満たすと、加入することができます。

例えば、建設業、製造業、運輸業などの場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の場合は加入資格があります。これらの業種の個人事業主や会社社長、役員は、小規模企業共済に入れるわけですね。

ポイント:小規模企業共済は、会社社長や個人事業主が入れる基金です。

何が有利なの?

掛金を毎月納めると、退職時に一時金が受け取れるというのが基本的な仕組みです。ただ、年金で受け取ることも可能です。

つまり、基本的には、積み立てたお金が運用されて少し増えて戻ってくるという仕組みです。ですから、その意味では、ものすごく有利な仕組みというわけではありません。

ただ、小規模企業共済には、一般的な積立商品にはないメリットが有ります。税制上の優遇を受けられるのです。

具体的には、掛け金は全額が所得控除の対象になります。これは言い換えると、所得税や住民税の節税効果があるというわけです。

所得控除の対象になるということは、課税所得が小さくなるということです。課税所得が小さくなるということは、所得税や住民税を計算するときに所得が小さいとみなされるるわけです。

所得が小さければ、当然ですが、課税される税金(所得税や住民税)も小さくなります。

ちなみに、このあたりの仕組みは、確定拠出年金(個人型)と同様です。

ポイント:掛金は所得控除の対象になる。つまり、所得税や住民税が安くなる。

掛金

掛金は月額1,000円から7万円までの範囲内で、自由に選択する事ができます。つまり、年額で84万円が拠出できるわけですね。

価格設定は500円単位です。ですから、細かい掛金の設定をすることもできます。

また、掛金の納付は、月払いだけでなく、半年払いや年払いも可能です。

どの程度の節税ができるのか

どの程度の節税ができるかは、中小企業基盤整備機構のホームページに載っていました。

掛金の全額所得控除による節税額一覧表
掛金の全額所得控除による節税額一覧表

ちなみに、次のような補足がついていました。

「課税される所得金額」とは、その年分の総所得金額から、基礎控除、扶養控除、社会保険料控除等を控除した後の額で、課税の対象となる額をいいます。

いわゆる、課税金額のことですね。給与所得者なら、給与から所得控除を引いた額のことです。

税額は平成29年4月1日現在の税率に基づき、所得税は復興特別所得税を含めて計算しています。住民税均等割については、5,000 円としています。

税率などは変更があるので、変更があった際は節税額がどうなるかチェックした方が良いでしょう。大きな変更は、そんなに頻繁にはありませんが。

また、住民税の均等割というのは、自治体によって異なります。大雑把な金額を知るだけならこの表で十分ですが、正確な額を知りたい場合は、住んでいる自治体の均等割の額をチェックする必要があります。(そこまでする必要はないと思いますが。)

一つ具体的にみてみましょう。例えば、掛金が月3万円で課税所得が600万円だと、109,500円もの節税ができるようです(平成29年4月1日現在)。

年間の掛金が36万円なので、掛金の30.4%もの節税ができる計算です。これは、かなりお得な仕組みと考えていいでしょう。

所得税は累進課税なので、所得が大きい人ほど税率が高くなります。ということは、高額所得者であれば、かなり大きな減税があるというわけです。

ということは、開業医などは、絶対に利用した方が良い仕組みでしょう。赤字の病院だと、意味はないですけど。

もちろん、庶民にもそれなりに大きなメリットはありますけどね。高額所得者だと、よりメリットが大きいということです。

ポイント:小規模企業共済は節税のメリットが大きい。特に高額所得者だと大きな減税効果がある。

給付額

この制度を使った場合、掛金に対する給付の額(正確には共済金の額)はどうなっているのでしょうか。公式サイトに例が載っていました。

具体的には、掛金月額1万円で加入した場合、共済金B(老齢給付など)の額はどうなるのでしょう。納付年数と共済金の関係は、次のようになっています。

掛金納付年数(掛金合計額) 共済金の額
5年(600,000円 ) 614,600円
10年(1,200,000円) 1,260,800円
15年(1,800,000円) 1,940,400円
20年(2,400,000円) 2,658,800円

これを見て分かるように、運用という意味では、それほど大きく増やせるわけではないようです。所得税と住民税の節税目的という意味合いが大きそうですね。

このように共済金の額が小さいのは、この制度が固定金利での運用を前提にした仕組みだからです。ということは、金利が低い時期に契約したら不利ということですね。

ちなみに、2019年4月にチェックしたところ、予定利率は1.0%でした。予定利率は一般的な金利に比べて高く出るので、実質的には1%を割る水準で運用されると思っていいでしょう。

ポイント:小規模企業共済は、運用では期待できない。

iDeCoの方が優れている

小規模企業共済とiDeCo の比較ですが、節税という意味では両者は基本的に同じ節税の仕組です。掛金が同じなら、節税できる額も同じなのです。

ということは、運用手段としてどちらが優れているかで優劣が決まると考えていいでしょう。

運用手段としてはiDeCo の方が優れている

上に書いたように、小規模企業共済ではほとんど増やすことができません。ですから、一般論としては、iDeCo の方が運用手段として優れていると考えて良いはずです。

特にインフレになると、固定金利型の小規模企業共済は、実質では大損をする可能性が有ります。物価が上がったのに、共済金が増えないという事が起こるわけですね。

株式などで運用可能なiDeCo では、こうしたことはある程度防ぐことができます。

iDeCoは運用に失敗することも

ただ、iDeCo の場合は、加入者本人が運用することになります。ですから、自分で勉強しないと、運用がうまくいかない可能性があります。

また、どんなに上手い人が運用しても、世界的な株安などがあると短期的には対処することは不可能です。ですから、iDeCo の方が絶対にいいと言い切ることもできません。

一般論としてはiDeCo の方が有利と考えていい

ですから、あくまでiDeCo の方が有利な確率が大きいという程度の言い方が正しいでしょうか。ただ、自分で運用することになるので、最低限の勉強は必要だと考えた方がいいですけどね。

両方のしくみを利用することも可能

ちなみに、iDeCo と小規模企業共済の両方に入ることも可能です。金銭的に余裕があって、節税額を大きくしたい人や老後の資金が心配な人は、両方に加入する道を検討してもいいかもしれません。

上にも書きましたが、開業医の人などは是非利用すべきでしょう。稼ぎが大きい開業医だと、iDeCo の枠だけでは足りませんから。

とはいえ、優先順位が高いのはiDeCo です。どちらか一方しか入れないのなら、まずはiDeCo を利用しましょう。

ポイント:小規模企業共済は、iDeCo と併用できる。ただし、余裕が無い場合はiDeCo を優先しよう。

iDeCoでは金融機関選びが大事

iDeCo をはじめるには、運営管理機関を選ぶ必要があります。運営管理機関というのは、窓口となる金融機関の事ですね。

この運営管理機関選びが、実は、かなり大事です。というのも、金融機関によって月々の手数料がだいぶ違いますし、取り扱っている投資信託の種類も違うからです。

個人的にお勧めなのは、SBI証券です。SBI証券は月々の手数料が167円と最低ですし、運用に使える投資信託もかなり多いのです。

iDeCo に興味があれば、資料請求だけでも取り寄せてみたらいかがでしょう。まとまった情報が得られますよ。

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