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公的年金が破綻する?どうやって?

時々、ジャーナリストや著名人が、「日本の年金は破綻する」という趣旨の発言をすることがあります。そんなことは本当に起こるのでしょうか。

とりあえず、常識的に考えると、日本の年金制度を破綻させるのは不可能なように思われます。破綻すると言っている人からも、どういう経緯で破綻するのか明確な説明がありません。

ただ、一人一人の給付に関しては、小さくならざるを得ないでしょう。この点は、ある程度覚悟した上で、自助努力する必要がありそうです。

公的年金が破綻寸前って本当なの?

よく、「公的年金は破綻寸前で、私たちは将来、年金をもらえない」などという人がいます。ある程度立派な肩書がある人だったり、そこそこ名前を知られたジャーナリストがこういう発言をすることもありますね。

こういう言説に影響されて、本当に若い世代は年金がもらえないと信じ込んでいる人もいるようです。その証拠に、国民年金の保険料を払えるのに、保険料の納付をしていない人すらいるようですね。

年金をもらえないなら保険料を払っても仕方がないなどと言って、支払いを拒否しているのです。その結果、国民年金の納付率は6割台という状況です。(納付していない3割が、全てこのタイプではないでしょうけど)

本当にマズいのだろうか?

でも、本当に、日本の年金ってそんなにマズいのでしょうか。マズいとしたら、将来どんな事が起こるのでしょうか。

ちょっと考えてみましょう。

日本の公的年金は黒字でした

年金制度が破綻しているのかを確かめるのでしたら、決算の数字からお金の出入りをチェックするのが手っ取り早いでしょう。

厚生労働省のサイトに「公的年金各制度の単年度収支状況(平成26年度)」というドキュメントがあります。これによると、平成26年度の公的年金全体の収入と支出の総額は次のようになっています。

収入:713,483(億円)
支出:741,112(億円)

若干支出が多いようです。2.8兆円ほどの赤字ですね。

ただ、この年は積立金の運用益が199,678(億円)出ています。積立金というのは、これまでの保険料の一部を貯めて、運用してきたお金ですね。

ということは、積立金の運用も含めたトータルでみると、日本の年金は172,639(億円)のプラスであるという事がわかります。つまり、日本の年金って1年で17.2兆円も黒字なのです。少なくとも平成26年度はそうでした。

率直に言って、この年は、特に運用がうまく行ったというのは有るでしょうけどね。普通の年は、ここまで運用益が出ていないでしょう。

それでも、基本的には黒字の年が多いのでは無いかと思われます。かなり厳し目にみても、近々破綻するようなことは考えられません。

ということで、日本の公的年金の破綻を言っている人たちには、ちょっと首をひねってしまいます。

色々わかった上で、バカなふりをして政権批判に使っているのでしょうか。それとも、イメージだけで批判しているのでしょうか。

どちらにしても、困ったものです。

主な収入は保険料と税金

ちなみに、収入の中で主なものは、次の3つです。

保険料:325,640(億円)
国庫・公経済負担:118,143(億円)
基礎年金拠出金収入:218,287 (億円)

また、主な支出は次の2つです。

給付費:503,009(億円)
基礎年金拠出金:218,287(億円)

「基礎年金拠出金収入」と「基礎年金拠出金」は年金内部のお金のやり取り

このうち、「基礎年金拠出金収入」と「基礎年金拠出金」は同じ218,287(億円)が計上されているのがわかります。収入と支出が同じということは、プラスマイナスでゼロということですよね。

実は、これに関しては、年金間(例えば厚生年金と国民年金の間)でお金のやり取りがあるから計上されただけです。公的年金制度の外部からの入出金とは関係がありません。

ですから、この2つに関しては、無視をしてしまって大丈夫です。

税金も使われている

また、収入の「国庫・公経済負担」というのは、国が負担している部分ということです。まあ、ようするに税金を使って補助しているわけですね。

この国庫負担というのは、なにも、公的年金の運営が厳しいから補助をしているわけではありません。ちゃんと法律に決めら、毎年お金が出ているものです。

破綻するとは考えにくい状況です

ということは、公的年金というのは、「保険料」と「国の負担」という収入があり、「給付」という支出があります。そして、積立金を使ってこの差額を調整しているという構図であることがわかります。

ということで、とりあえず、次の関係が成り立っている間は、年金制度の破綻というのは考えられません。

保険料 + 国の負担 ≒ 給付

収入と支出がバランスしている状態ですね。ですから、ここ何年かで破綻するということは、常識的に考えたらありえないわけです。

入と出がほぼ一致していますからね。多少の差は、積立金で調整したらおしまいです。

保険料、国庫負担、給付の関係が崩れると破綻する

逆に言うと、保険料、国庫負担、給付の関係が大きく崩れると、公的年金は破綻することになります。もちろん、収入が多くても問題は無いので、次のような関係になった時に破綻する可能性が出てくるわけですね。

保険料 + 国の負担 ≪ 給付

収入よりも支出の方が大きくなりすぎれば、積立金で調整するというわけには行かなくなります。こうなると、破綻の可能性が有るわけです。

何年もこの状態が続けば、年金制度を維持するのは不可能でしょう。

でも、この状態になることは、まず考えられません。というのも、保険料が減ったら給付を調整する仕組みになっているからです。これをマクロ経済スライドと言います。

ですから年金制度の破綻というのは、起こりえないと考えられるわけです。絶対にバランスするように出来ています。

ということで、少なくとも制度としては維持が可能です。自民というの言う100年安心というのは、大雑把に言うと、こういう仕組みを指しています。

一人一人の年金額が減ることはある

もちろん、制度が維持できるからと言って、一人一人の給付が変わらないという意味ではありません。出生率や平均寿命の伸びを見ていれば、一人一人の給付が減る可能性が大きいと考えるのは当然です。

少子化ですから、このまま行くと、年金の保険料を払う人の数は徐々に減っていきます。その一方で、高齢化の影響で、年金を貰う人の数は増えていきます。

ということは、給付に使える金額は徐々に減り、それをよりたくさんの人で分けないといけなくなるわけです。

ですから、長期的な傾向として、一人あたりの実質の年金額が減ることは覚悟しておく必要が有るでしょう。ただ、これも、一気に減るわけではなく徐々に減っていくという感じです。

破綻はしないが金額は減ることを念頭に行動するのが大事

老後の生活資金として考えた時に、今以上に公的年金以外の収入が必要になるでしょう。これは間違いありません。

しかし、だからといって、公的年金が破綻するから保険料を払わないなどというのは、極端に走りすぎです。

それに公的年金には、生命保険の機能(遺族年金)や身体障害者になった時の生活補償の機能(障害年金)もあります。公的年金の保険料を滞納するなら、そこまでセットで考えないといけません。

年金の額が減っても大丈夫なように、若いうちからある程度の対策はする必要が有るでしょう。例えば、iDeCo を利用するとか。

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