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公的年金の運用って、何のお金を運用しているの?

毎年1回くらい、公的年金を運用結果がニュースになります。不思議なことに、赤字のときには特に大きく報じられ、黒字のときには軽く触れられる程度ですけどね。

ところで、公的年金の運用って、一体何を運用しているのでしょうか。私たちが払う保険料なのでしょうか。

でも、年金は世代間扶養だから、私たちの保険料は年金としてすぐに給付に回されてしまうはずなんですよね。その割には、かなり大きな額が運用されているようです。

考えてみると、ちょっと不思議ですね。何を運用しているのか、ちょっと確認してみましょう。

日本の年金は賦課方式

よく言われているように、日本の公的年金制度は世代間扶養が基本です。世代間扶養というのは、現役世代が高齢者の世代を扶養するということですね。

これをもっと具体的に言うと、次のような感じになります。

まず、現役世代の保険料を集めてきます。そして、集めた保険料を、給付する年金の原資にしているのです。

保険料として入ってきたお金を、年金として配っているわけですね。いわば、自転車操業です。

実はこうした仕組みは、「賦課方式」という名前で呼ばれています。年金制度としては、わりとよく見られるものです。

賦課方式なのに積立金が有るの?

日本の公的年金が賦課方式だということになると、ちょっと不思議な点があります。日本の公的年金って、国内外の株式などを使って運用されているはずですよね。

この運用に関しては、毎年1回のペースで、ニュースになります。運用損が出たときなど、これでもかというくらいに、徹底的に批判されますよね。

よくある批判が、「年金の原資でギャンブルをしている」というものです。どうも、一部の人には、株式を使った投資は未だにギャンブルに見えるようです。

どこの国でもやっていることなんですけどね。まあ、批判のための批判でしょう。政権を叩けるなら何でも利用する人たちですから。

マスコミの論調はともかくとして、入ってきた保険料を年金の給付にまわしているなら、運用するお金なんて無いはずです。となると、この運用資金はどこから捻出しているのでしょうか。

保険料の一部が積み立てられる方式

実は、日本の年金制度は、完全な賦課方式というわけではありません。現役世代から集めた保険料の一部は、将来のための積み立てにまわっているのです。

その積み立てた分が運用されているわけですね。この保険料を積み立てたものを、年金積立金と言います。

ちなみに、保険料だけでは足りない場合は、積立金を取り崩して、給付に回すこともあります。

例えば、平成28年度の収支を見ると、厚生年金の保険料から積立金に組み入れられた額は3兆960億円有ります。また、国民年金からの組入は、492億円あります。1

このように、毎年積立金に組み入れられ運用で増やされることで、最近の年金積立金は、153兆4130億円あるそうです。2016年度の末の数字ですね。

あるいは、2017年度第3四半期末時点では、162兆円の運用資産というデータもあります。この153兆円とか162兆円という数字は、世界的に見てもダントツで多い積立金のようですね。

単年で運用損が出ても全く問題は無い

ということは、年金積立金の運用に短期的に失敗したとしても、直ちに年金制度に大きな影響が有るわけではありません。そもそも現在の給付に関しては、現在の保険料(と税金)で賄うことが出来るからです。

1年間の運用で損が出たからと言って、年金の給付に支障をきたすようなことは無いのです。ですから、テレビや新聞が赤字が出たと騒いでいるのを見ると、「何を大騒ぎしているのか」とか「この人たちは仕組みが分かっているのだろうか」と思ってしまうわけです。

もちろん、何年にも渡って、運用で損をし続けるのはダメですよ。しかし、1年単位で運用損が出たことを必要以上に大きく報じることは、あまり意味が有ることではないのです。

マスコミは何を騒いでいるのだろう

日本のマスコミも、当然このことは分かっていると思うんですけどね。テレビはともかく、新聞くらいは。わかった上で、運用損が出ると、年金制度が破綻をするかのような大騒ぎをします。

あるいは、本当に分かっていないのでしょうか。だとしたら、それはそれで、恐ろしいことです。

思い起こしてみると、リーマンショックの時なんて、特にすごかったですからね。誰がどうやったって損をするような状況でしたが、一斉に批判をしていました。

そのくせ、アベノミクスの影響で運用がうまく言っても、その時にはほとんど報じないのですけどね。マスコミのダブルスタンダードにも困ったものです。

一部を積み立てているだけなのに世界最大規模

まあ、何にしても、日本の年金では保険料の一部は積み立てられています。そして、毎年ニュースになっているのは、積み立てた部分の運用に関してです。

このように、積み立てにまわっているのは、ほんの一部です。それにもかかわらず、日本の公的年金の積立金は世界最大規模です。繰り返しますが、2017年度第3四半期末時点では、162兆円の運用資産があるそうですから。

年金に関しては、少子高齢化が原因で、日本の年金制度の維持が厳しくなるという意見があります。確かに少子高齢化は日本の年金制度にとって大きな影響なのは間違いありません。

しかし、その一方で、巨大な年金積立金が有ることも忘れては行けないでしょう。まあ、年金を配っていったら、162兆円なんてすぐに無くなってしまうという話も無いではありませんが。

それでも、数年間程度なら、年金給付を行うバッファにはなっています。積立金が多すぎるという批判も有るくらいですからね。

また、少子高齢化に関しても、制度が破綻するというような話ではありません。給付を減らすとか支給の開始を遅らせるなどの措置は必要でしょうけどね。

これは別のページで説明しましょう。

何にしても、日本の保険には、かなりのバッファが有ることは知っておいて損は無いでしょう。年金が心配で仕方がないという人には特に。


  1. 厚生年金・国民年金の平成 28 年度収支決算の概要 []

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