日本の年金制度には、いくつかの分類方法があります。絶対に覚えておいた方が良いのは、公的年金と私的年金という分類でしょう。
実はこの分類、意外とできない人が多いようです。公的年金だと思って、不祥事に関して政府批判をしていたのに、実は私的年金だったなんて話も珍しくありません。
何とも間抜けな話ですが、本当にこういう構図はよく見かけます。
Contents
公的年金と私的年金に分けられる
日本の年金制度を分類するには、いくつかの方法があります。その中でもっとも良く使われる分類の一つが、公的年金と私的年金という分類でしょう。
日本の年金というのは、大きく公的年金と私的年金に分かれます。すなわち、次のような関係にあるわけですね。
日本の年金 = 公的年金 + 私的年金
名前を見れば明らかなように、公的年金というのは国民年金や厚生年金などの国の年金のことです。そして、私的年金というのは、公的年金以外のものと考えられば良いでしょう。
これだけ聞くと、分かったような気になるかもしれません。でも、実は、そんなに単純でもないのです。詳しくは後述しますが、名前を聞いただけでは判断が難しい物もあります。
私的年金はさらに2つに分けられる
私的年金はさらに、企業年金と個人年金の2つに分類できます。企業年金というのは、厚生年金基金などの企業単位で入る年金のことです。個人年金というのは、財形年金や個人年金保険などが該当します。
私的年金 = 企業年金 + 個人年金
企業年金:厚生年金基金、確定給付企業年金など
私的年金:個人年金保険、財形年金など
確定拠出年金はどこに分類される?
それでは、このサイトで取り扱っている確定拠出年金はどこに当たるのでしょうか。
まずは、公的年金か私的年金かという分類では、私的年金に分類されます。そして、企業年金か個人年金かというと、その両方に該当します。
両方というのはどういうことかというと、確定拠出年金には「企業型」「個人型」の2つのタイプがあるからです。「企業型」は企業年金に分類され、「個人型」は個人年金に分類されます。
確定拠出年金(企業型)というのは、企業単位で入るので、企業年金ですね。実際に運用するのは従業員自身ですが、お金を拠出するのは企業です。
そして個人型の確定拠出年金(iDeCo のことです)というのは、個人が自分の意志で入るので、個人年金です。お金を出しているのも、運用する本人ですしね。
名前を見ただけでは分かりづらい部分も
この公的年金と私的年金という分類は、年金の知識が無い人には分かりづらく感じるかもしれません。例えば、「厚生年金基金」とか「国民年金基金」という名称だけをみると、公的年金のように感じてしまいますよね。
でも、「厚生年金基金」は上で書いたとおり、私的年金なのです。公的年金である「厚生年金」と名前は似ていますし関連もありますが、全く別物だからです。国民年金基金も私的年金です。
公的年金だと思って大バッシング
「厚生年金基金」の不祥事が問題になったりすると、Yahoo!ニュースなどで政府や厚生労働省をバッシングしている人がかなり多いのに気づかされます。でも「厚生年金基金」は私的年金なので、基本的には国は関係ありません。つまり、見当違いな理由で政府批判をしているわけです。
政府批判をする名とは言いませんが、せめて事実関係を把握した上で攻撃した方が良いですよね。こういう人たちは、自分の無知をさらしているだけですから。
正義の味方のフリをした人が、無実の人を攻撃するという構図です。間抜けな事、この上ありません。でも、こんな間抜けな事例が、枚挙にいとまがないほど多いのです。
まあ、混乱する人が多いのも、分からなくはありませんけどね。名前はかなり似ていますし。
iDeCoでは金融機関選びが大事
iDeCo をはじめるには、運営管理機関を選ぶ必要があります。運営管理機関というのは、窓口となる金融機関の事ですね。
この運営管理機関選びが、実は、かなり大事です。というのも、金融機関によって月々の手数料がだいぶ違いますし、取り扱っている投資信託の種類も違うからです。
個人的にお勧めなのは、SBI証券です。SBI証券は月々の手数料が167円と最低ですし、運用に使える投資信託もかなり多いのです。
iDeCo に興味があれば、資料請求だけでも取り寄せてみたらいかがでしょう。まとまった情報が得られますよ。

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