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年金制度が複雑な証拠なのでしょう| 厚生年金基金廃止議論にまつわる庶民の誤解

一定の割合の日本人は、日本の年金制度を十分に理解できていません。そんな証拠を見つけました。

これは、ちゃんと理解していない人が悪いのでしょうか?あるいは、複雑な制度にした官僚と政治家が悪いのでしょうか?

AIJ事件などを受けて民主党時代には厚生年金基金は一律廃止という方向性でした。AIJ事件というのは、基金に対して虚偽の報告をして、運用がうまく行っているかのように取り繕った運用会社の事件ですね。

しかし自民党は、厚生年金基金を存続させる方向で考えなおしているようです。政権が変わって、方針転換ということですね。

確かに中にはうまく行っている基金もあります。そういうところも含めて一律廃止は、確かに短絡的過ぎるかもしれません。一律廃止となったら、株価などの影響も大きそうですしね。

ただ、存続基準は相当厳しくするらしいです。まあ、何にしても、これからの議論しだいでしょう。

参考: <厚生年金基金>1割存続 「一律廃止反対」に配慮(毎日新聞)

問題を理解していない人はやっぱり多そうだ

ところで、厚生年金基金の廃止に関しては、問題を正確に理解していない人も多そうです。その証拠といえそうなものを見つけました。

具体的には、yahoo!ニュースの時事通信の記事に対して、次のようなコメントを見つけたのです。

■ 厚年基金、存続の公算=廃止支持の声なし―自民部会(時事通信)

私もそう思う3,309点 私はそう思わない341点
厚生年金かけてるひとの掛金は、国民年金を掛けてるひとの数倍よ。
それで将来もらえる額が同じとか、信じられないくらい不公平。
議院年金は棚上での議論はお門違いよ。

ちなみに、このコメントは2番目に共感が多かったものです。

このコメントを読んだときに、この人は何をいっているのだろうと思いました。というのも、厚生年金基金が廃止されようとどうしようと、厚生年金の受給額にはまったく影響が無いからです。

何で国民年金と同じになってしまうと考えたのか、まったく理解できませんでした。しかし、人気のコメントですから、共感している人も多そうです。

しばらく考えた後に、やっと答えがわかりました。コメントをした人は、どうも、厚生年金と厚生年金基金を混同しているようなのです。おそらく、「そう思う」のボタンを押した人も、同じなのでしょう。

確かに、厚生年金を突然廃止したら、国民年金と同じになってしまうかもしれません。そう考えると合点がいきます。

勘違いした人が恥ずかしいのか、制度が複雑すぎるのか

率直に言って、この間違いは恥ずかしいものでしょう。匿名とは言え、無知をさらして持論を語ってしまったわけですから。

でも、同時に、多くの人に勘違いの「そう思う」ボタンを押させる制度というのも問題なのかもしれません。年金は老後の主要な生活費なのにもかかわらず、それに対する理解が全然無いということなのですから。

率直に言って、今更年金制度の全体像を変えるのは簡単ではないでしょう。それならば、せめて、多くの国民が理解できるように周知を図っていただきたいものです。今の年金不安は、無理解から来ている部分も大きいです。

まあ、期待しても無駄なんでしょうけど。


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