国民年金の保険料未納が問題になっています。保険料を納付しない人は年金がもらえません。確かに無年金者がいるのは、国としては大きな問題でしょう。
ただ、年金制度を維持するという観点からすると、特に問題は無いのかもしれません。未納者がいたところで、「だからどうしたの?」という程度の話なのです。
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国民年金の保険料を1度も納めていないのは26.2%?
国民年金の最近の納付状況が厚生労働省から発表されたようです。2011年の3月から、過去2年間にわたる調査のようですね。
その調査によると、国民年金の加入者1,737万1千人のうち26.2%が過去2年間で1度も年金を納めなかったようです。人数に直すと、455万1千人だとか。
- 国民年金の未納、455万人 加入者の26%は過去最多(朝日新聞デジタル)
補足(と朝日新聞へのお願い)
国民年金の加入者という表現は、記事で使われていたものをそのまま使用しました。ただ、この単語が何を指すのかよくわかりません。
というのも、国民年金の加入者は20歳以上60歳未満の国民全員1 のはずです。ということは、国民年金の加入者がこんなに少ないはずがないのです。
おそらく第一号被保険者の事を言っているのだと思いますが、用語は正確に使っていただきたいものです。せっかくの記事なのに内容がぼやけてしまいます。特別な表現を使うのなら、せめて注釈は必要でしょう。
まあ、新聞なんて、どこもこのレベルですけどね。経済記事関係の記事は、かなり高い確率で、酷いものを見つけます。特に年金は酷い。
新聞記者は物知りだと思っている人が多いようですが、はっきり言って専門性が無い素人がほとんどです。新聞社の制度上、数年単位で担当が替わるなんて話も聞きますし。
そんなに大きな問題でしょうか?
さて、朝日新聞の書き方を見ていると、この数はかなり多く、由々しき事態だと言いたいように感じます。
でも個人的には、全く逆の感想を持ちました。思ったよりもたくさんの人が年金を納める意思があるんだなあと感じたのです。
455万人と言う事は、国民全体になおすと4%弱です。つまり、国民年金を払う意思をまったく示さなかったのは、国民の4%にすぎなかったということです。20歳から6歳までの人に限っても、6%程度に過ぎないと思われます。
もちろん、こういう人たちが一定割合いるのは問題です。割合が増加傾向にあるのも気になるところでしょう。
しかし、国民全体に占める率で考えると、何とか許容できる範囲にありそうにも思います。少なくとも、正しい方法で対処すれば、十分に解決できそうな問題だと考えて良さそうです。
こういう記事はちゃんと読まないとメディアに乗せられる
ニュースをチェックするときに、記事のタイトルだけをざっと見て、内容まではちゃんと見ない人も少なくはないでしょう。もちろん、全ての記事をチェックするわけにはいきませんから、そうすることを完全に否定はできません。
しかし、ちゃんと記事を読まないと、内容を誤解する可能性も大きそうですよね。今回の記事だと「26%」とか「過去最多」のような数字に踊らされて、実態以上に深刻に受け止めてしまいます。
もちろん、国民年金が制度として問題ないとは言いませんけどね。メディアが意図的に問題を大きく見せている節もありそうです。
印象操作なのでしょうか?あるいは、ネットで記事が目にとまりやすくするためでしょうか?何にしても、注意してニュースに接する必要はありそうです。
特に、自民党批判のためなら、何でもアリな感じの新聞社もありますからね。どことは言いませんけど。
納付率が低いと年金制度は何か困るのか?
一つ補足させてください。
多くの人は、このように納付率が下がると、年金制度が壊れると思っているようです。でも、実は、年金制度という意味では全く問題が無いのです。本当に、全く問題はありません。
何でそんなことが言えるかというと、国民年金の保険料を払わない人は、将来年金を受け取らないからです。彼らが保険料を払わない分だけ国民年金としての収入は減りますが、その分支出も減るわけですね。
つまり、国民年金としては、痛くもかゆくも無いのです。
もちろん、国としてみたらまずいんですよ。無年金の人が増えたら、生活保護のコストが掛かりますから。ですから、解決が必要な問題であることは否定しません。
ただ、「保険料の納付者が減って年金が破たんする」というような言い方で、マスコミが煽るのは完全に間違いなわけです。マスコミの勉強不足か、政権批判のためのミスリードと考えた方が良いでしょう。この場合は前者ではないかと予想しますが。
- これもちょっと正確ではないですね。日本に住んでいる人全員という方がまだ近いかな。 [↩]
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