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厚生年金基金の予定利率が5.5% ほぼ全額株式に突っ込むしかないね

ニュースに触れれば触れるほど気になる点が出てくる、厚生年金基金の問題です。

前回書いた、素人が一人で運用するという事実は、かなり衝撃的でした。
しかし、それに負けないくらい衝撃的な現実があるようです。

というのも、高橋洋一という学者さんの書いた記事を見ていたときにでてきた数字が、常軌を逸していたのです。
まず、記事の該当する部分を引用します。

基金の予定利率は高すぎる。予定利率とは、それで運用できないと年金支給に支障が出る数字だ。今ある基金のうち9割弱が予定利率を5.5%としている。
http://diamond.jp/articles/-/16477?page=3

おそらく、投資に興味が薄い人には、予定利率5.5%というのが大きい数字なのかどうか分かりにくいでしょう。
でも、運用についてちょっとでも勉強した事がある人には、かなり驚きの数字のはずです。

生命保険の予定利率は1%ちょっと

ここで5.5%という数字を感覚的理解する為に、生命保険会社の個人年金保険の予定利率を見てみましょう。
次の記事によると、富国生命の個人年金の予定利率は1.20%なのだそうです。

■ 富国生命、一時払商品の予定利率引き下げ
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0215&f=business_0215_101.shtml

どこの生命保険会社でも、まあ、大体似たような数字でしょう。
個人年金に限らず、生命保険の予定利率は1%台の前半です。

年金基金と比べれば、生命保険会社の方が明らかに運用は上手なはずです。
生命保険会社なら素人が運用するはずはありませんし、一人で運用する事もありません。

その生命保険会社よりも何倍も良いリターンを想定するのは、そうとう無理があります。
一時払いの個人年金と単純に比較できませんが、感覚的に言っても5.5%異常な数字なのが分かるでしょう。

5.5%のリターンをあげるには、株式投資一択のはず

ところで、5.5%のリターンを実現するには、どのような運用をしないといけないのでしょうか ?
実は、5.5%で運用する為には、全額を株式に突っ込むしか方法がありません。

GPIFという公的年金を運用する機関が、期待リターンというのを発表しています。
期待リターンというのは、1年間運用したら平均何パーセントの収益があるかを示したものです。

それによると、次のような数字が示されています。

国内債券:2.8%
国内株式:5.3%
外国債券:3.4%
外国株式:6.0%
短期資金:2.1%

http://www.lay-up.net/archives/blog-entry-805-1005252128.html
http://www.gpif.go.jp/operation/committee/pdf/h200623_appendix_01.pdf

これを見ると分かるように、5%を超える期待リターンがあるのは、国内外の株式だけです。
という事は5.5%のリターンが欲しければ、ほぼ全額を株式に投資するしか方法が無いのです。

当然ですがそのようなポートフォリオは、かなりリスクが高いものになります。
公的な性格がある厚生年金基金の運用で、そこまでのリスクが取れるとは思えません。

また、リーマンショックのような事があると、資産のかなりの部分を毀損します。

厚生年金基金は、厚生年金のお金を預かって運用しています。
その意味では、ある程度公的な性格を持っていると言っていいでしょう。

そんなところが、こんな運用をしているんですね。


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