確定拠出年金(個人型)を取り扱っている金融機関の一つに東京海上日動があります。この金融機関を利用するのは、賢い選択なのでしょうか?
結論から言うと、「SBI証券の方がおすすめだよ」というのが私の感想です。手数料と取り扱うファンドの両方で良い選択とは言いにくいのです。
上の日付やURL を見ると分かると思いますが、この記事は2010年に書いたものです。そこからだいぶ状況も変わったので、この色で訂正していきたいと思います。果たして東京海上日動のiDeCo の2018年1月現在の使い勝手はどうなのでしょうか。
取り扱うファンド
まず、これを書いている時点での商品一覧を抜粋してみます。
元本確保型
◆利率保証型積立傷害保険「ねんきん博士」(保証期間5年) 東京海上日動火災保険株式会社
◆利率保証型積立傷害保険「ねんきん博士」(保証期間10年) 東京海上日動火災保険株式会社
リスク運用型
◆ダイワMMF
◆東京海上セレクション・日本債券
◆東京海上セレクション・外国債券
◆東京海上セレクション・日本株TOPIX
◆東京海上セレクション・日本株式
◆東京海上セレクション・外国株式
◆東京海上セレクション・バランス30
◆東京海上セレクション・バランス50
◆東京海上セレクション・バランス70
2018年1月追記:扱っている投資信託に関しては、かなり増えました。元本確保型を含めて20種類の金融商品の中から選べるようになっています。問題は、使える投資信託があるかですけどね。
ファンド選びはちょっと疑問を感じる
ファンドのバランスとしては、まずまずという感じがします。
ただ、運用会社に関してはちょっと問題を感じます。
ほとんどのファンドが、系列会社のファンドなのです。
具体的に言うと、リスク運用型の商品に関しては、「ダイワMMF」以外の全てのファンドが東京海上アセットマネジメント投信株式会社の商品です。
また、元本確保型に関しては、2つとも東京海上日動火災保険株式会社のファンドです。
2018年1月追記:この点に関しては、基本的に変わっていません。多少比率は落ちましたが、東京海上にファンドが中心です。20本中の12本に東京海上という名前が入っています。
なぜこのようなファンド選びをしたのでしょうか?
確定拠出年金を通してファンドを売ると、系列会社である運用会社には信託報酬という手数料が入ります。
その結果東京海上としては、窓口会社と運用会社の両方で手数料を取ることができるのです。
顧客の事を考えたファンド選びと言えるかどうか、疑問に感じます。
もう一つ付け加えると、リスク運用型のファンドが11しかありません。
この数も、少ない方です。
ちょっと物足りない感じがします。
インデックスファンドでないのも疑問
リスク運用型のファンドが、インデックスファンドでないのも気になります。
インデックスファンドというのは、日経平均やTOPIXなどの指数に連動するファンドです。
東京海上の場合、手数料が安いインデックスファンドは扱っていません。
手数料の高いアクティブ型のファンドしか用意していないのです。
これもちょっと疑問を感じます。
もちろん、アクティブ型が完全に悪いという気はありませんけどね。
2018年1月追記:この点に関しては、改善が見られたと言って良いでしょう。2018年1月時点では9本のインデックスファンドが用意されています。
ただ、インデックスファンドの手数料が高いものがあるのが残念です。例えば、「東京海上セレクション・日本株TOPIX」の信託報酬は年0.64800%なのです。
TOPIX のインデックスファンドは年0.2%を切っているものも増えてきました。0.6%を超えるというのは、ちょっと手数料として高すぎる気がします。
その他のインデックスファンドを見ても、程度の差はありますが、一番安いところと比べると高いと言わざるを得ません。残念ながら。
運営管理手数料が高い
東京海上は、はっきり言って手数料が高いです。
ホームページによると加入者の場合、月々の手数料が毎月509円もかかります。
ってことは、年間で六千円以上かかるってことです。
月々の掛金が1万円だったら、管理手数料だけで5%も取られてしまうのです。
これでは投資が成功する可能性は高いとはいえません。
2018年1月追記:この点に関しては、残念ながら、大きな改善がみられるとは言えません。積立している期間の月々の手数料に480円もかかるのです。若干安くなっていると言えないことはないのですが、手数料が安いところと比べると、明らかにハンデです。
結論
ファンドの選び方と手数料を考えると、東京海上はちょっと違うのかなあという気がします。
少なくとも、私だったら違う金融機関を選びます。
ちなみに、手数料やファンドの品揃えを考えると、SBI証券がおすすめです。
2018年1月追記:ということで、お気づきだと思いますが、7年半たっても結論は変わりません。iDeCo ということであれば、明らかにSBI証券の方が優れています。一部改善はみられるんですけどね。十分とは言えない気がします。
iDeCoでは金融機関選びが大事
iDeCo をはじめるには、運営管理機関を選ぶ必要があります。運営管理機関というのは、窓口となる金融機関の事ですね。
この運営管理機関選びが、実は、かなり大事です。というのも、金融機関によって月々の手数料がだいぶ違いますし、取り扱っている投資信託の種類も違うからです。
個人的にお勧めなのは、SBI証券です。SBI証券は月々の手数料が167円と最低ですし、運用に使える投資信託もかなり多いのです。
iDeCo に興味があれば、資料請求だけでも取り寄せてみたらいかがでしょう。まとまった情報が得られますよ。

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タグ: インデックスファンド, 信託報酬, 手数料, 東京海上日動, 運用会社





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